News & Events

  1. HOME > 
  2. ニュース & イベント > 
  3. 7月5日ベネズエラのナショナルデーに寄せた駐日大使のメッセージ
7月5日ベネズエラのナショナルデーに寄せた駐日大使のメッセージの写真

2019/07/05

7月5日ベネズエラのナショナルデーに寄せた駐日大使のメッセージ

7月5日のベネズエラのナショナルデーに寄せた、セイコウ・イシカワ駐日大使のメッセージを掲載します。
 
———–
 
ベネズエラ•ボリバル共和国独立208周年記念...

7月5日ベネズエラのナショナルデーに寄せた駐日大使のメッセージ

7月5日のベネズエラのナショナルデーに寄せた、セイコウ・イシカワ駐日大使のメッセージを掲載します。

 

———–

 

ベネズエラ•ボリバル共和国独立208周年記念における

セイコウ・イシカワ大使からのメッセージ

2019年7月5日 東京

 

ベネズエラ・ボリバル共和国独立記念日と言うこの素晴らしい機会に、ベネズエラと日本の継続的な友好関係について新たなコミットメントをお伝えできることを光栄に思います。また改めまして、私たちの政府と国民を代表し、徳仁天皇陛下の御即位へ心からのお祝いを申し上げますとともに、徳仁天皇陛下と雅子皇后陛下のご多幸、ご健康とご繁栄を願っております。平成の時代における明仁上皇陛下と美智子上皇后陛下の、特に恵まれない方への不断で崇高な御尽力を称えさせていただきます。皆様のさらなる健康とご多幸をお祈り申し上げます。

 

この独立記念日に、日本のベネズエラ人コミュニティの皆さんに心からのご挨拶を申し上げます。

 

世界の断片化が一層進み、一国主義と、国連憲章の価値と国際法の原則を毀損する不当な措置がますます広がる傾向にある中、多国間主義を支持する意思を新たにすべきです。 偽のナショナリズムで霞んでいる帝国主義への野望は、私たちの平和的な共存の根幹と、多国間主義の原則と目的を脅かしています。

 

そのような例の1つは、一般的に制裁として知られている違法な一方的強制措置です。人権理事会の決議によると、これは国際法や国連憲章に反するものです。 制裁は、国際機関の枠組みの外で活動する1つもしくは複数の国によって一方的に課され、国際法の基本原則、国家主権の平等、および国家の平和的な共存に関して問題を引き起こします。どれだけ強大であれ、いかなる国もその意志を他の国に押し付けるべきではありません。

 

私たちは日本の友人や組織によるベネズエラとの連帯の表明に感謝しています。特に、米国によってベネズエラの人々に課された違法で一方的な制裁では、2017年から2018年の間に40,000人以上が命を落とし、国際条約によると、この措置は集団罰に該当します1

 

2018年にベネズエラを視察し、人権理事会へ報告書2を提出した国際法の専門家であるアルフレッド・デ・ゼイヤス氏は、制裁をベネズエラの困難な経済状況の主原因として特定し、国際刑事裁判所にこれらの措置を人道に対する犯罪の可能性があるとして調査することを、他の対策と合わせて勧告しました。

 

 

これらの違法な強制措置に対抗するために、ベネズエラ政府は、2400万人以上の人々を支援する供給・生産地域委員会(CLAP)のようなプログラムで、人々の問題解決を推進すべく邁進しています。 2016年に設立されたCLAPは、主要な食料品と生活必需品の直接流通と地域生産のモデルです。

 

さらには昨今、国連食糧農業機関(FAO)の第41回会合で、アレアサ外相は、持続可能な開発のための2030アジェンダに対する政府のコミットメントを強調しました。2019年から2025年の6年間に向けた政府プログラムである「祖国計画」には、この開発アジェンダの17の目標が含まれています。

 

また、最近の国連人権高等弁務官、ミチェル・バチェレ氏の訪問により、ベネズエラは国連との協力関係を強化しています。

 

平和、安定、世界の繁栄を保証する唯一の手段として、多国間主義と国際法の重要性を改めて主張するために、ベネズエラは昨年決議73/127の採択を提案し、非同盟諸国の支持を受けて圧倒的な賛成票を得ました。この決議は、マルチラテラリズムと平和のための外交の国際デーを設けるための提案で、今年4月24日に初めてこの日が祝われました。

 

この日を祝うための総会ハイレベル会合でのスピーチで、ベネズエラのホルヘ・アレアサ外相は次のように述べています。「我々は、平和、持続可能な開発、そして人権という、組織の3本の柱を完全に実現するために、国際社会に対して私たちが南から進めてきた努力に参加するよう呼びかけます。包摂的で効果的な多国間主義、そして平和のための外交の支持者になることで、戦争の苦難から将来世代を守りましょう!」

 

令和時代の「美しい調和」の願いに反映されているように、私は日本の平和を愛する人々に、ベネズエラの全国民が持つ世界の平和的な共存と調和への揺るぎない願望を伝えたいと思います。

 

1 「Economic Sanctions as Collective Punishment: The Case of Venezuela」 Mark Weisbrot, Jeffrey Sachs, Center for Economic and Policy Research, 2019年4月

 

2 「Report of the Independent Expert on the promotion of a democratic and equitable international order on his mission to the Bolivarian Republic of Venezuela and Ecuador」A/HRC/39/47/Add.1, 人権理事会セッション39, 2018年9月

 

————–

 

英語原文は以下PDFでご覧ください。

ベネズエラ大使館公式SNS

Friends of Embassy

SHAREこの記事をシェア
  • facebook
  • twitter
  • Google+
  • Pinterest