緑の魔境、地上最後の楽園、天空の秘境……
切り立った崖に阻まれ、下界とは違う生態系を持つ
ミステリアスな台地、テーブルマウンテン。
訪れた人々の言葉はどれも驚きに充ちています
テーブルマウンテンは地球上で最も古い時代の岩石からなります。そのほぼ垂直に切り立った姿は先カンブリア紀から17億年以上かかって侵食作用により出来上がったものです。山頂が平らで筒状という、まるでテーブルのような独特の景観を呈しています。偉大で、神秘的、隔離された未開の大自然の秘境です。先住民の言葉で「神の住む場所」を意味する「テプイ」とも呼ばれます。70以上のテーブルマウンテンがありますが、中でも有名なのが一番高く、登りやすいロライマ山と、エンジェル・フォール(ケレパクパイ・ベナ)が流れ落ち最も観光客に人気のあるアウヤンテプイです。アウヤンテプイの平らな頂上部分は面積約700km²、東京23区が収まってしまうほどの大きさです。
これらの台地では莫大な種類の植物が生息しています。断崖により地上から孤立した生態系のため、1万種類以上の新種が発見され、そのうち3千種はテプイの上でしか見られない固有種です。土壌中に栄養素がほとんど存在しない環境は数多くの食虫植物を生みました。テプイで発見された動植物にはまだ分類されていないものも数多くあり、未発見のものも存在すると思われます。自然を愛する人には最高の冒険の場です。