小生は、今回のベネズエラの選挙結果についてこう見ています。

2017年12月実施の地方選挙結果

今回12月10日実施された基礎行政区選挙の投票率は、前回は58.92％でしたが、今回は、それより11.56%減少しました。しかし、得票数を見ると、チャベス派は、前回比150万票近く伸びていますし。10月の県議選（投票率61.03%）よりも77万票伸びています。また、市長戦では、23の県都のうち22で勝利し、市長選でも308（92％）を獲得しています。このことは、国民の間にチャベス派への支持が固いものを示しました。

今回の選挙には10月の県知事選に参加した野党のほとんどが参加を見送りましたが、野党の民主行動党やキリスト教民主党（COPEI）などの候補者も個人で参加しました。

何よりも重要なことは、こうした2回の選挙が平穏なうちに行われ、公正な結果を示したことです。政府と野党は、野党の一部の強硬派を除いて、近く対話を行うことに合意しています。過激なデモや暴力行為に頼らずに、言論で国民の審判を仰ぐ形が定着しつつあります。こうした選挙をどう見るか、別な機会に詳細に行いたいと思います。

2017年12月12日　新藤通弘