545人の制憲議会議員は普通選挙・直接選挙・秘密選挙によって選出される
野党はベネズエラ国民に恐怖と混乱を植え付けるために、制憲議会に関する偽の情報を与えるキャンペーンを始めた。
来る7月30日、ベネズエラ国民は、545人の制憲議会(ANC)議員を選出するための投票を行う。ANC議員は、国民の社会的権利を拡大するために、1999年制定憲法の改正を担うこととなる。
同時にこのメカニズムを通して、4月以降90人以上の死者を出している野党による暴力に対して、平和と対話を保障しようとしている。
しかしながら、野党はベネズエラ国民に恐怖と混乱を植え付け、対話の再開と国内の平和を避けるために、制憲議会に関する誤った情報を流すキャンペーンを始めた。
野党側の目的は、街頭における暴力を続け、ラテンアメリカにおける右派政権及び米国の支援を受けた、現政権の打倒計画を推進することにある。ベネズエラ政府はこうした他国による反対派の支援を非難している。
制憲議会(ANC)議員選出のための地方選挙及びセクター別(職能別)選挙においては、普通選挙・直接選挙・秘密選挙が制限される。代わりに2段階の選挙が実施される。
制憲議会の議員数は545名である。364名は地域から選出され、173名はセクター(職能)から、8名は先住民から選出される。全ての選挙が普通選挙・直接選挙・秘密選挙によって行われる。いずれの職能も自主的に代表を選出するものである。
制憲議会は職能別の代表制を有するから排他的だ。議員の半数は政府によって管理されたグループから選ばれることとなり、行政府がこうした職能別セクターの代表を選ぶことになるだろう。
364名の地方選出議員は、選挙管理員会に登録された自治体ごとに選出される。また、8つのセクター(学生、先住民等)が直接、181名の代表を選出する。
《大使館注:telesur原文の8 sectores (estudiantes, indígenas, etc.) votarán de forma directa sus 173 representantes.は誤り。7セクターから173名及び先住民から8名の代表が選出されるため、先住民を含む8セクターから181名の代表が選出されることとなる。》
作り話3:制憲議会召集のためには国民投票が必要だ。
1999年にそうであったように、国民だけが自由な選挙によって制憲議会を召集することができる。従って、事前の国民投票を経ないニコラス・マドゥーロ大統領による制憲議会の召集は不正行為だ。
1999年の制憲議会は、当時の憲法においてそのメカニズムが規定されていなかったために、国民投票が必要だった。他方、現行の憲法においては第348条により、国民投票なしでの制憲議会の召集権限が大統領に与えられている。
作り話4:1999年憲法を破壊し、チャベス元大統領のレガシーを損ねるものだ。
ウーゴ・チャベス大統領の制定した1999年憲法は尊重されるべきであり、革命指導者であるチャベス元大統領のレガシーを破壊することを企む新たな制憲議会によって壊されるべきではない。
新たに設置される制憲議会は、ベネズエラにおける社会主義プロセスを確固たるものにするために、1999年憲法を守り拡大するであろう。チャベス元大統領は2007年に、『憲法制定権は凍結されるべきでない』と語っている。
制憲議会は2017年の地方選挙を破棄することができ、市長や州知事が排除されるかもしれない。
国家選挙管理委員会(CNE)は本年12月10日の地方選挙(州知事及び州議会)を発表している。マドゥーロ大統領は、全ての選挙を実施すると強調している。
作り話6:制憲議会はニコラス・マドゥーロ大統領の権力を延命するだろう。
制憲議会は、ニコラス・マドゥーロ大統領が権力の座に留まるための延命策であり注意をはぐらかすための策である。
制憲議会の目的は、ベネズエラ国民が危機から脱出するための解決策を見つけることにある。更に、石油の利益のみに依存するモデルから脱却し、天然資源を管理し、他国による介入を排除することにある。
制憲議会は他の国民の権限を無効にし、無期限に法律を発布するだろう。
憲法学者である弁護士のエルナン・エスカラ氏はこう述べている。『制憲議会は決して、いかなる権限も無効としない。そのプロセスを変更されない限りにおいては、他の権限と共存するものである。』
Telesurの原文(スペイン語)はこちら 。