ベネズエラ、オリノコ・ミネラル・アーチ地帯の探査フェーズを開始
環境鉱業開発省のロベルト・ミラバル大臣は、政府が9月7日、オリノコ・ミネラル・アーチ地帯(Arco Minero del Orinoco)の探査フェーズを開始したと発表しました。この地帯は鉱山資源が豊富なエリアで、石炭、マンガンといった戦略的に重要な鉱物、金、鉄、ボーキサイト、銅、クロム、マグネサイト、ニッケル等の金属鉱物、ダイヤモンド、リン酸塩鉱物、石灰石、石膏、カオリン、黒鉛、タルクといった非金属鉱物を有します。
ベネズエラ南部に位置する面積114.000平方キロメートルのエリアを指します。
このプロジェクトは政府が2016年2月に開始。生産活動の多様化を図る目的で打ち出した15の戦略的推進分野の一つがこの鉱業で、環境に配慮した鉱業の発展を図り、石油に依存したモノカルチャー経済から脱却した経済構造を構築しようとする計画です。(詳細はこちらもご覧ください。)
探査フェーズは、科学的見地及び厳格な国際基準に則り、地質学者及び地理学者の専門家チームの参加のもと実施されます。
政府は鉱物資源の探査・確認を急ぎ、速やかに採掘フェーズに入ります。
多数の国がこのプロジェクトへの参加の意向を表明しており、35カ国程度が合弁会社の形で参加する見込みです。なお、合弁企業ではベネズエラ政府が55%の株を保有し、利益の分配もこれと同率で行われます。ベネズエラ政府の利益は年間30億~40億ドルとなる見込みです。
外国企業との合意により、政府は2016年~2017年に45億ドルを投資します。また、オリノコ・ミネラル・アーチ地帯への投資(全体で約200億ドル)に向け諸協定に署名したことも発表しました。